「第75回厚労省がん対策推進協議会に出席して」 2021年3月11日
大西副理事長より、第75回がん対策推進協議会の報告です。
第7期の委員として2回目の参加は初のzoom会議で、Youtube Live配信されました。委員としてzoom参加してみて、緊張感は軽減されるものの、まわりの雰囲気が伝わってこないため、質問するタイミングが難しかったり、発言に対するリアクションが感じられませんでした。
委員同士や傍聴者との会議前後の雑談もできないことも残念でした。しかし、今までは傍聴しようとしたら実際に会場に出向いて参加するしか方法はありませんでしたが、オンラインだとYoutube Liveで全国どこにいても同時刻なら参加するメリットはかなり大きいと思いました。
今回は、最初に5件の報告事項の発表がありました。妊孕性温存療法の検討会、新型コロナウイルス感染症下におけるがん検診状況の変化2件、患者体験調査・小児患者体験調査結果、遺族調査結果の報告でした。
そのあとの第3期のがん対策推進計画の中間評価は、「がんとの共生」分野の途中で終了しました。報告事項も多くあり、今回はとにかく時間が足りなかったという印象でした。
特に希少がんに特化した報告や中間評価部分がなかったため、私は下記の2点の質問をいたしました。
1.妊孕性温存療法
男女とも43歳までとなっているが、その理由が知りたい。例えば男性は50歳までとか引き上げも可能ではないか。がんの治療病院と精子卵子等の保管の病院が同一都道府県が実施要件なのか、都道府県をまたぐ場合も念頭において議論されているか。
2.ピアサポート
ピアサポートの認知度が27%と低いが、利用者の満足度は88%と非常に高いので、もっと認知度をあげるべき。都道府県内の複数エリアにピアサロンを設置し、患者団体の連合体にその運営主体を移してはどうか。
ただ、設置場所や運営費については、都道府県のバックアップが必要。福島県など行政、医療機関などともうまくいっているところもあるので、好事例を参考に進められないか。家族には言えないようなことが、患者同士のネットワークだと精神的なところもフォローできるので、ぜひ進めていただきたい。
上記に対して、1については、特定不妊治療助成が43歳未満となっているので、それに合わせた。男性も50歳前後になると精子に数も減少するとかいろんな条件が加わる。43歳というのは、他国に比べても非常に高い。県をまたぐことは起こりうることなので、対応できるようにしていくことになっている。
2については、特に質問や回答などはありませんでした。
がん対策推進協議会HP